スクワットの危険性!!

2019年05月15日

 寝たきりにならない為に、脚を鍛えましょう。そのためにはスクワットが一番!一日30回だけで一生歩ける!この様なキャッチコピーが様々なメディアで流れています。当所でもスクワットを推奨していますが、お一人お一人の脚の状態に合わせてきめ細かくやり方も含めてご指導しています。

 それはスクワットには大きな落とし穴が存在するので、気を付けて行わないと事故の元になるからです。

 以前からお話ししていますように、開脚でのスクワットは太ももの外側の筋肉を鍛えてしまうのがそもそもの大間違いです。およそ90%以上の人はO脚ですから外の筋肉は内側の筋肉に比べてすでに強いんです。
 年齢を重ねるごとにX脚になっていく方をご身内や身の回りの方でご存じでしょうか?そういう人はまずいないですよね。X脚は内側の筋肉が強いから起こる脚の状態ですから、年と共にO脚にはなってもX脚にはなりません。したがって高齢者の寝たきり予防でO脚になる筋肉を鍛えたら全く反対に、歩くのがつらくなり、猫背になる、内臓が下垂する、血流が悪くなる、膝が痛む、腰が痛む、肩がこるなど様々なトラブルに見舞われるようになります。

 また難しいのが、写真の赤い点線と黄色の線のずれ、つまり自分の正中線を自分でチェックするのが非常に難しいことです。黄色線にずれているという事は体重が右に余計にかかっているという事です。さらにモモとスネでのねじれのチェックも怠るとダイレクトに膝のトラブルを作ります。これらは股関節のクセがそういう身体の状態を作っているのですが、そのくせのままスクワットを行う事で左右の差を決定的に大きくしてしまうのです。ちなみにこの写真の様なスクワットをしていると左ひざの正面や外側が痛くなる、右ひざの内側が痛くなる、右の肩がこる、右の首筋が痛い、消化器や婦人科が不調というような症状が起こるようになってしまいます。(股関節のずれはそれだけ全身に与える影響が大きいのです)

 さらに、脚の筋肉は体重を支えて生活をするために身体の中で一番強く作られています。その強い筋肉のバランスを変えるのに1日30回とか50回でバランスが回復するわけが有りません。数十回のスクワットでは全く運動をされなかった方がしないよりましと言う程度です。

 自分の体重を負荷にするスクワットは手軽で理想的な有酸素運動ですが、お一人お一人体の状態は違いますから、足を置く位置は慎重に決めなくてはいけないのです。
 
 正しいスクワットも学べる礒谷式力学療法ベースの整体院 杉並・西荻窪 鴨下療法所 

 

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