歩く時にお尻は動いていますか?

2025年11月03日

 西荻窪駅から徒歩3分の股関節・骨盤矯正の整体・鴨下療法所です。【お尻の動き方】

 今朝、いつものように自転車で井之頭公園を抜けて、ちょっときつい坂道まで来たと時に、坂道の途中あたりに80歳代ぐらいと思われるご夫婦が軽い坂道ダッシュをされていました。

 ダッシュと言ってもそれほどのスピードではありませんが、すごいな~と後ろ姿に見入っておりました。

 しかし、驚いたことがあります。

 それは骨盤が全く動いていなかったのです。

 歩きならともかく、走りのフォームでもお尻が動かないんだと気が付いたのです。

 私が、お客様にご指導する歩き方において「坂道を上る時のような歩き方」と説明することがあります。

 鴨下療法所から駅にお帰りいただく時に緩い坂を上っていくのですが、その坂を上る時のご自分のお尻の動きを意識していただくのです。

 すると平坦なところを歩いている時よりお尻は動くのです。

 それは自分の体重を上に持ち上げなくては坂を登れないので、自然とそうなるのです。

 しかし、今朝のご夫婦は鴨下療法所の近くの坂よりきつい勾配の登坂を、小走りにしてもお尻が動かなかったのです。

 お二人が坂を上り切って「ふーっ」と一息ついたところでその姿勢を見させていただきましたが、やはりかなり猫背。

 そこで、ご高齢な方や猫背がかなり進んだ方へのアドバイスに「坂道を上る時のように歩きましょう」が使えないことが分かりました。

 私は室内においてはナンバ歩きを正しい歩行の第一段階として、ご指導し練習していただいております。。

 右手右脚、左手左脚で歩く「ナンバ歩き」は骨盤を動かすイメージをつかむためには最適な練習法だと考えているからです。

 よく、昔の日本人はナンバで歩いていたとか、ナンバ歩きこそ最高の歩き方、走り方につながるという説がありますが、私はこの説には反対です。

 なぜなら、人間の体に起こることは必然的であり、それは合理的であるから起こると思っているからです。

 人間の歴史はアフリカのルーシーからスタートしていると言いますから、同じ人間の骨格や機能に肌の色や身長ほどには、差異はないのではないでしょうか。

 ですから、ナンバ歩きがそれほど合理的ならば世界のどこかに現在でもナンバ歩きをしている民族がいるのではないかと思うのですが、どうでしょう?

 また、ナンバ歩きを推奨する説では、エネルギー効率が良い、疲れないと言いますが、でしたらオリンピックの競歩やマラソンでナンバ走りで上位にナンバ走り、ナンバ歩きの選手が入るのではないとも思いますが、そうしたことは無いですよね。

 昔の日本、江戸時代の浮世絵などにナンバ歩きをしている人が描かれてはいますが、やはりそれは着物文化に原因が有るのではないでしょうか?

 腰で帯を締める着物では体をすっぽりと包まれると体を捩じる使い方はかえって不自然であったと思われますし、お侍さんは刀を差している関係で体を対角に振れなかった為にナンバになったと想像できます。

 また、浮世絵においては体を捩じる歩き姿を描くと美しくない、ということも浮世絵に登場する人物がナンバ歩きになっている理由ではないかとも思われますが、実際のところは動画が存在しないのだから分からないですよね。

 ここで話を元に戻して、ですから私は「手と足は対角に出す歩き方」が合理的であろうと考えているわけです。

 そこで問題になるのが骨盤、お尻の動きなのです。

 と言いますのは、多くの方が不適切な生活習慣により不良姿勢になっている関係で、腰が硬くなってしまっているのです。

 O脚の方は骨盤が後傾しますから脊柱の下部の腰椎の前弯が消失し、真っすぐや逆に後弯になってしまっているので腰の筋肉も硬くなっていますし、X脚の方は骨盤が前傾するために腰椎が前弯しすぎる過前弯の状態になっているのでやはり腰が硬くなっているのです。

 そして、骨盤から脚が出たとしても反対の手を前に振ると腰の硬さにより腰が後ろに引っ張られて腰が前に出なくなるのです。

 これは、言葉よりご自分の身体で体感していただくと良いと思います。

 まず右手、右脚を前に出します。

 同時に出せば自然と右骨盤が前になっていないでしょうか?

 もし、なっていなければ意識的に右骨盤を前に出してください。(もし出ていなければ、相当腰が硬いです)

 で、その立ち方から手だけ反対の左手を前に出すと同時に右手も後ろに引いてみてください。

 右骨盤も同時に後ろに引けてしまっていませんか?

 そうなんです。

 対角の手足を出すと、腰が硬いとどうしても腰が動きにくくなるんです。
お尻が動かない歩き方をしている人
 ↑たまたま無料写真サイトで見つけた写真ですが、左の方は右脚前、左手前になっている状態でお尻は右脚と同調して前には出ていません。右の方は右脚前で右手が前のナンバ歩きになっています。

 そこでナンバ歩きで骨盤、お尻が動く歩き方を第一段階で体に覚えこませるのです。

 お尻が動いていないと、その先にある「正しい歩き方」を行うことが出来ないからなのです。

 とは言え、このお尻が動く歩き方だけでも行うためには歩き時に意識するだけではなく、腰や股関節を柔軟にすること、脚の筋肉のバランスの回復をするための筋トレなど行うべきことがあるのです。

 しかし、正しい歩き方が出来ると今まであった腰痛、膝痛、股関節痛から解放されるばかりではなく、将来にわたり健康で過ごせるベースが出来上がるのです。

 
正しい歩きも習得できる姿勢矯正×CS60の整体院
杉並区・西荻窪  鴨下療法所
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