筋膜リリースに先駆けた筋膜療法でもある礒谷式力学療法

2019年03月23日

西荻窪駅から徒歩3分の股関節・骨盤矯正の整体・鴨下療法所です。【筋膜リリース】
 
 ここ数年、テレビなどの健康特集で筋膜療法がおおはやりです。

 新しい発見で健康の役に立つなら喜ばしい事ですが、中には・・。
 
 私が主軸に取り組んでいる礒谷公良先生の礒谷療法は70年も前にこの筋膜のつながりを発見しています。

 下の図を見ていただくと良くわかりますが、左の筋膜のつながりの一つ[スパイラルライン]はモモの外側から対角の肩に向かって伸びています。
 

 下の礒谷療法要図でも同様にモモの外側の緊張が対角の肩を前方に引っ張る緊張が生まれると書いてありますが、なんとこの要図は70年も前に描かれたものです。



 先生はこの図を患者さんの身体の観察から一定の普遍的なパターンを読み解き完成させました。

 ここで大事な事は、筋膜だけを他の筋肉や骨格と分けては考えていないという事です。

 なぜならば、筋膜だけの力では骨格がすごく歪むほどの力は持っていないと思いませんか?

 ただの薄い膜なんですよ。

 常識的に考えてみれば、筋肉の偏った強弱で骨が引っ張られて骨格が狂い、あわせて筋膜も引っ張れるから緊張を起こすと考える方が自然ではないでしょうか?

 では、なぜ筋膜がこれだけもてはやされているのか?

 それは、筋膜リリースと言いながらも同時に筋肉なども緩めているからだと思われますし、確かに筋膜には大事な役割があるためと思います。

 私は、筋膜の一番重要な働きは『バランス』だと考えています。

 生物が水の中から地面に生活の場を移すときの大問題は、重力と紫外線だったと言われています。

 そして、人間の祖先は骨、骨格を手に入れて重力の中で自由に動けるようになりました。

 さらに年月が過ぎ、直立二足歩行を手に入れると、バランスをとることはますます重要になったと思われます。

 バランスが悪ければひっくり返ってしまうのですから。

 ですから、三半規管や視覚情報、小脳でバランスを司っているわけですが、それらは主に外の情報に対して働くのであり、自分自身のバランスの問題に関しては、体が重力の影響下で自然に重心のバランスをとるように働いているのだと思いますが、筋膜はそのつながりの力でそうした体の歪みを構造的に引き起こしたり、動きの中でバランスを回復するように動くための機能だと思うのです。

 ちょっと上の説明は分かりにくいので、もう少し詳しく説明すると・・・。

 例えば、姿勢の悪さの代表である猫背。

 猫背は、股関節の開き過ぎにより起こります。

 股関節を開く筋肉と閉じる筋肉は拮抗関係にありますが、あまり歩かなくなったり使わないことにより閉じる筋肉が弱くなることにより開く筋肉の働きが勝りO脚になるのですが、この股関節を開く筋肉はお尻の後ろ側までつながっているので骨盤を後ろに引っ張ります。

 するとその上に乗る脊柱は前弯してなくてはいけない場所で後弯してしまいます。

 すると体の前面より後面の重さが重たくなるために体は重力の中での拮抗を図るために、顔を前に突き出す事などで重さのバランスを取ろうとして骨格が歪みます。

 これが体が自然に行ってくれているバランス回復なのです。

 では、筋膜の働きは?

 筋膜はそうした体の歪みの中で、平行なライン、ラセンのラインでさらにバランスを取ろうと働きます。

 とくに体の左右差によるバランス失調の際に、ラセン線の緊張、弛緩により左右の重心のバランス回復をオートマティックに行ってくれていると考えられるのです。

 これが、この文章の一番初めに紹介した礒谷式力学療法で説明されている 『右脚が長い人の場合、左の方が前に引っ張られる』という事なのです。

 右脚が長くて右骨盤が高位になっていると背骨は左に側弯して体のバランスを回復させようとします(側弯症の原因)
が、この時に同時に筋膜のラセン線が緊張するために肩関節が前方に引っ張られるのです。

 これは、何かにつまずいて転びそうになったことを想像してみてください。

 歩いている時に、右つま先が石に引っかかり、夫、となるとどんな姿になりますか?

 左手が前に出て、右手が後ろに振りあがられる姿勢になりませんか?

 これが筋膜の働きだと考えているのです。

 体のバランス回復機能と呼ぶべきものです。

 ですから、筋膜はもちろん私たちの体の大事な器官ですが、それは筋肉も、内臓もどれも同じに重要で、どこが大事でどこは大事じゃないというものはないわけです。

 ですから、礒谷式力学療法の治療においては、筋肉、筋膜、靭帯、骨、内臓と体が歪んでいればそれらすべてを元に戻そうとし、実際そうなることによって結果を出しているのです。

 当所の治療でももちろん筋膜はゆるまりますが、同時に筋肉や靭帯も必要に応じてゆるめて骨格を動かし、血管や神経の圧迫を取り除きます。
 したがって筋膜療法ではないけれども筋膜療法とも言えるのです。
 
 あまり、体を部分に分けて考える健康法、副交感神経を~、ふくらはぎを~、肩甲骨を~、的なものには気を付けてください。
 
 すべてはバランスと全体性ではないでしょうか?

         筋膜療法でもある礒谷式力学療法×CS60の整体院  杉並・西荻窪 鴨下療法所 
                  杉並区松庵3ー35-21  03-5938-7713

姿勢矯正 西荻窪 整体

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