あさイチの股関節特集を見て

2022年02月21日

  西荻窪駅から徒歩3分の股関節・骨盤矯正の整体・鴨下療法所です。【あさイチ】
 
 『あさイチの股関節特集を見て』です。

番組ではO脚になる原因は、外旋筋群が弱くなることによるという新説を言われていましたが、初耳です。

 なぜ、脚にあるたくさんの筋肉のうち、ももの内側についているそれほど強くないこれらの筋肉だけが弱くなるのかの理由が全く分かりません。

 O脚とは股関節が開く状態を指すのですから、普通はそのまま股関節を開く筋肉が強くなったか、開く筋肉に抵抗する反対の作用の脚を閉じる筋肉が弱くなったから、O脚が進んだと考えるのですが、なぜ外旋筋?

 そもそも、この外旋筋群とは深層外旋6筋とも呼ばれ、梨状筋、内閉鎖筋、外閉鎖筋、上双子筋、下双子筋、大腿方形筋という筋肉の総称ですがその筋体積(体積だけが強さの指標ではありませんが、ある程度はその筋肉の持つ力を表します)はそれぞれ、53,43,8,6,10,113立方㎝しかない、それほど強い筋肉ではありません。
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  これに対して股関節を開く作用のある筋肉は、大殿筋864、中殿筋411、小殿筋138立方㎝と比較にならないほど強力です。

 そしてダメ押しで、番組では外旋筋群が弱くなったと言いながら、股関節を開く体操を指導していましたが、股関節を開けば開くほどO脚が進みます。

 少し前にも股関節を開くとやせるとか健康になるとかいう説を唱える人がいましたが、トラブルが多かったせいか最近はあまり耳にしなくなったような気がしますが、スポーツなどで筋肉をしっかりと鍛えられている方以外は股関節を開けば猫背から様々な健康トラブルのもとになりますから注意してください。

 番組ではモデルさんが2週間続けてO脚が改善したというお話しをされていましたが、ストレッチ的な効果により関節が柔らかくなり、力を入れれば膝が付いたというだけのお話しだと言う気がします。

 こうした、問題の原因を取り違える健康法は効果が無いということではなく、問題を悪化させますからNHKさんも注意していただきたいものです。

 そうした原因の取り違えから次々にトンチンカンナな説明が繰り広げられていました。

 まず、椅子から立ち上がる時に体を前に曲げてから立ち上がると股関節に負担を掛けないという説明。

確かに、座り方が悪ければそうしないといけないのは当たり前の話です。

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 上の写真のように座っていれば、体重は赤矢印のように後ろに掛かってしまっています。

 そこで、股関節に体重が掛からなければ脚の力が出ないから、体を前に曲げて立ち上がると・・・

「立ちやすい!!」

 当たり前です!!

 股関節に体重かかってないのに・・・。

 では、
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 この様に、骨盤を起こしていい姿勢で座っていればどうでしょうか?

 そうです、別に体を前に曲げなくてもすでに股関節にきちんと上半身の重さが乗っているので、そのままスッと立ち上がれます。

 座る姿勢は長い時間行う動作なので、本当に大切です。

 そしてさらに、骨盤が寝ている悪い姿勢で上半身を前に倒して立ち上がると、下手をすると腰の反動を使い腰を痛める危険性や、股関節に捻じれを生じさせる危険性もあるのです。

 ですから、まずはきちんと座る習慣を作る事こそ大事です。

 次は、立位で片足立ちになり片脚を外に開く検査でモデルの女性の股関節が外に開かない方に対して、股関節を外に開く中殿筋が使えていない、と解説をされていました。

 しかしこのモデルさんはご自身でも「友人にO脚だね、と言われた」と言うように完全なO脚。

 という事は股関節が開けないのは、ただ股関節が硬いから可動域が狭いだけ。

 そして、さらにこの検査以外にもO脚を治すための運動として片脚立ちで行う運動も指導されていました。

 片脚立ちはその立ち方が問題になるので、検査や体操はもとより、私は普段の動作としてもお勧めしません。
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(ちなみに、この写真の方は左股関節が開く癖が強い方になります)

 ◎左の左脚で立っている写真では、骨盤があまり外に張り出さず安定が悪いので、上半身を曲げて、その重さを左に掛けようと体が自然に動いています。

 ◎右の右脚で立っている写真では、骨盤が外に張り出すことにより骨盤がしっかりと足の骨の上に乗り安定していることが分かると思います。

 片脚立ちではこのように左右脚の股関節の状態でその立ち方にも差異が生じるので、検査には無理があると思います。

 そして、こうした股関節の癖があれば両脚で立っていてさえ左右差は出てしまうのです。↓
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 恥ずかしながら私の後ろ姿です。(まだ左右が均等ではないですね~(´;ω;`))

 この股関節の左右差がスマホを見ながら歩くと左に曲がるなどの原因です。

 脚を骨盤より外に開くと強い筋肉に骨盤が引っ張られてしまうので、私の場合は骨盤が少し右によってしまっています。
 したがって、この状態でスクワットなどの運動をすれば当然、左右脚にかかる負荷は違うことになりますから、筋肉は鍛えられても、左右脚の筋肉にさらに差が付き、体が歪むわけです。

 股関節が体の要と言われる所以ですね。

 また、片脚立ちでの検査・体操の説明の中で大事な事が抜けてしまっていたので、追加しますが、それは『痛み』の問題です。

 人間、ほとんどの人は痛いのが嫌いです。

 どうにかして、痛みから逃げたいの多くの人の気持ちです。

 したがって、片脚立ちをすると痛みがある人は、その痛みから逃げようとします。

 これを説明する前に、そもそも片脚立ちでの安定とはどういう物か説明いたします。

 先日読んだ本では「片足立ちでの安定は仙腸関節のベアリング構造による」という物がありましたが、私はそれもそうかもしれませんが、もっと大きな機能「股関節の働き」の方が影響は大きいと思います。

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 上の写真のように、右脚に乗るのならば右の骨盤が外に張り出す、つまり右股関節が内転という動きをしてくれることにより上半身の中心軸である背骨と、脚の軸が近くなることが、安定するという事だと考えます。

 しかし、股関節や膝に痛みがあると、怖くてこのような体重のかけ方ができなくなります。

 すると、体重をかけることから逃げながら、それでも安定をさせるために上半身を右に曲げて脚に体重を乗せようとしますが、下の写真のように右脚から骨盤が離れていく動き(股関節の外転)なので、やればやるほど股関節や膝を痛めているのです。
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 特に番組中では、股関節にトラブルがあるケースのお話も出ていましたが、そうした方に片足立ちは良くありません。

 
 次に問題提起したいのは、横向き寝をするときは抱き枕を両脚の間にはさめると良い、との説明に関してです。

 理由は横向き寝をすると上になった脚がの股関節が捻じれるから、両脚の間に抱き枕があると捻じれずに済むという事だそうです。

 確かに多少ねじれは防げますが、股関節が開いてしまっています。

 成人の90%ぐらいの人はO脚、つまり股関節の開きすぎの状態ですから、寝ている間も股関節を開いたらO脚が進んでしまいます。

 礒谷式力学療法では、それを防ぐために就寝中は紐で両脚をピタッと揃えて寝るように指導しています。

 これはやったことがない人からすると何だか拷問みたいと言われることもありますが、一度試すと多くの人がとりこになります。
 (O脚が進んでしまった方は慣れるまで時間はかかりますが・・・)

 それは太ももの外側の硬い筋肉が緩むから血流が良くなり眠りも深くなるし、気持ちがよくなるからなのです。

 皆さんも太ももの外側を指で押してみてください。

 痛くないですか?

 硬くなってませんか?

 その下では血管も神経も圧迫されているんですよ。

 だまされたと思った、ぜひ一度足の紐結びをお試しください。

 そして、紐結びなど根本から姿勢の問題に取り組まれ改善してくると、それまで横向けでしか寝れなかった方でも、あおむけ寝が好きになることも多々あります。

 私は基本的に、日本人の骨格ならあおむけ寝が一番体にとって疲れが取れると思います。

 そして最後の問題は。

 この体操を2週間行った結果で、歩幅が広くなったという説明でした。

 これは、ただO脚が進んだというだけの、お粗末な結論だと思います。

 長々と書いてしまいましたが、健康に必要なのはその人の身体のバランスですから、一律に~しましょう的な健康法には飛びつかないようにしましょう。
 

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