女性の腰痛・・産後から見る原因

2026年02月10日

西荻窪駅から徒歩3分の股関節・骨盤矯正の整体・鴨下療法所です。【腰椎の性差】

 このブログでも何回も書いてきましたが『反り腰』、腰の反り過ぎは痛みや不調の原因になりますが、圧倒的に女性のお客様が多い当所においても、反り過ぎによる腰のトラブルは男性の方が多い印象があります。

 しかし、女性には男性に無いパターンの腰痛があります。

 それは、男女の体の構造の違いと出産が原因だと私は考えています。

 まず初めに、男と女の背骨の形状に差があるのをご存じですか?

男女の腰椎の差異

 この図では、楔形の腰椎が女性の方が1個多いという性差が描かれています。

 また、さらに女性の腰椎は、椎体そのものが前方に厚みをもつくさび型をしているため、構造的に腰椎前弯が出やすい特徴があります。


 これは妊娠・出産に適応するための骨格的特徴ともいわれ、骨盤の形状や重心位置とも深く関係しているためと説明されています。

 では、それがなぜ起こるのでしょうか?

 それは、重心が前に移動するから、つまり妊娠が進むと子宮と胎児の重量が前方・下方に増加しますから、そのままだと体が前に倒れてしまうから体は重力の影響下で倒れないようにバランスを保とうと自然に働いてくれるのです。

 この重力下でのバランスを言葉を変えると、妊娠中の女性は、腰椎の前弯角度を増やすことで、上半身と胎児の重量を、股関節〜下肢へ効率よく逃がすことにより二足歩行をしやすくして、背骨にかかるストレスも軽減させているのです。

 また、この姿勢変化が容易に行われるように妊娠中に分泌されるリラキシンというホルモンは、靭帯や関節包をゆるめて、出産時に骨盤が開いて産道を広げるためや、おなかが重たくなるとその状態に合わせて体が変化しやすいように働いてくれているようです。

 そして、この腰椎前弯は、骨盤の前傾、重心の前方移動を起点に、胸郭・股関節・下肢まで含めた全身の姿勢再配列が起こります。

 これは一時的には合理的な適応ですが、出産後にこの配列が戻らないでクセづいてしまうと、腰痛や股関節痛、膝痛といった慢性症状へとつながっていきます。

 なぜかと言うと、この腰椎前弯は股関節において内旋という内ねじれを強めてしまうのですが、先ほど書いたホルモン、リラキシンの影響もあり靭帯など本来関節が動きすぎないようにしてくれている軟部組織が緩んでしまっているところに持ってきてお母さんは出産後間髪を入れずに授乳という大仕事が始まるのです。

 就寝中に夜泣きで起こされて、寝ぼけながら授乳する時にお母さんはあぐらや横座りをしやすいと思いますが、そうした股関節にはよくない座り方を靭帯が緩んでいるところに自分の重さプラス赤ちゃんの重さが加わることにより股関節に癖がついてしまうのです。

 補足すると、横座りは特に股関節の左右差が著しいので気をつけたいのですが、片脚は内ねじれ片脚は外ねじれとなる事から骨盤も大きく転移を起こします。

赤ちゃんとお母さん、お母さんの座り方

 ↑このお母さんも横座りですが、右股関節がすごく内に捻じれているのがお分かりになると思います。これは足首が外に向いている『トンビ座り』でもあるので股関節の内捻じれが強まってしまっているからなのです。

 また、あぐらも出産で産道を広げるために股関節が緩んでいるところにさらに股関節を広げるので、出産後に色々と健康上のトラブルが起こる引き金になってしまいます。

 よく言われる「骨盤が開く・閉じる」という表現ですが、臨床的にはリラキシンで不安定になった骨盤は出産後、安定を求めて固まることが多い。

 日本の伝統的な整体の先生によれば、出産後は開いた骨盤が左右片側づつ閉じるから、両方が揃うまで安静にしていなさい、と教えてくれていますが、リラキシンでゆるんだ関節などは出産後体を元に戻すためにその癖づいた状態で固まってしまうのです。

  そして、出産後何十年たとうとその時についた股関節や骨盤のくせは、まだあなたに残っているかもしれませんし、生活習慣の繰り返し、加齢や脚力の低下などで痛みが起こってしまうかもしれません。

 こうした身体的な構造やメカニズムのおかげで女性は反り腰傾向があっても、それがイコール痛みや不調にはなりにくい原因だと思いますが、キャパを超えれば体に負担がかかり痛みなどが起こることに男女の差はありません。

 ですから、腰の反りが強いから良くないというような考え方では根本的な解決にならないと思うのです。

 鴨下療法所として大切にしている視点は「反り腰を直す」のではなく、反らなくても立てる力学的に正しい状態に身体に戻し、痛みを消すのではなく痛みが起こらない状態を目指すという点です。

 そのためには、腰ではなく股関節、支持システムとしての姿勢、局所ではなく全身の力学を見ることが欠かせません。

 この視点が、慢性的な腰痛や不調から抜け出すための大きな鍵になるのです。

産後の骨盤矯正も姿勢矯正✖CS60の整体院

杉並区・西荻窪    鴨下療法所

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