股関節・骨盤矯正で正しい姿勢と快適な歩行 礒谷療法×CS60の整体院 鴨下療法所 杉並区・西荻窪駅から徒歩3分
2024年06月11日
西荻窪駅から徒歩3分の股関節・骨盤矯正の整体・鴨下療法所です。【五木寛之著『きょう一日。』】
少し前に五木さんの本を読んで面白いなと思い、今回はこの本を読みました。
独自の健康理論は大変興味深く、一つ一つの体操の意味などを考えるとなかなか含蓄に富んだ本だと思いますので、何回かに分けてその内容を紹介したいと思います。
しかし、この初回はまず反論になります。
と言うのは、この部分が健康を考えるうえでものすごく重要で、また多くの方が勘違いしていると思うからです。
まず、その部分を引用します。
しかし、私はそもそも、人間の体と言うのは不均衡にできているものだと思っています。
考えてみれば、心臓も片方に寄っていますし、胃も妙な形をしています。
人間は基本的構造からして、そもそも不均衡なのです。
右側の横顔も左の横顔も、全く違います。
左右均等でシンメトリカルが理想的体系と言うものを決めてしまう。
その理想の体形からずれていれば、矯正するというのが、現代の考え方です。
しかし、私はそうは考えません。
人間の身体には生まれつき癖があります。
たとえば、右手が利き手の人があれば、右足が利き足の人もいるし、視力にしても右目と左目とは違います。
五木寛之著『きょう一日。』(徳間書店刊)から引用
この考え方は昔から多くの方が言っています。
しかし、考えてみてください。
地球上には万有引力が働いているのです。
もし、体の左右で重さが違えばどうなると思いますか?
その差はどんどん広がり、とんでもないことになってしまうと思いますが、いかがですか?
ですから、赤ちゃんからハイハイして二足歩行になるあたりで体の内部で左右の重量が同じになるようにレイアウトされてくるのではないでしょうか?
赤ちゃんの時の顔はシンメトリーですよね?
そして、左右差が生じても体のオートマティクな左右バランス回復機能(体の状態が元に戻るという意味ではなく、体の前後左右の重さのバランスをとるために、左骨盤が高くなれば、背骨が右に曲がり、顔が左に倒れるという重さのバランス回復機能です)により、肩の高さや顔のレイアウト等多少左右差が生じても生活できる人もいらっしゃいますが、歪みが大きくなりヘルニアや狭窄症など痛みが強い疾患に苦しんだり、命に係わる内臓の疾患を患う方もまた多くいらっしゃいますし、それほど重大な問題で反くても腰痛、肩こりが全くないという人の方が少ないぐらいではないでしょうか?
礒谷式力学療法では、こうした左右バランスが健康上ほとんどの事例に大きな影響を与えていると考え、その解消法を70年以上も提唱しているのです。
問題が全くないぐらいの左右非対称なら、それでもいいのかもしれませんが、少なくとも何か問題があるならやはり体の歪みは取り除くことが健康に過ごすためには必須条件だと思うのです。
五木さんご本人も、ひどい腰痛があることを書かれていますが、それが体の歪みによるものであるという認識はお持ちではないようなのが残念です。(無くてよい痛みや不快な症状が一つでもあるなら、その原因を追究すると体の歪みに行きつくのです)
五木さんは、幸いこの左右バランスが崩れてはいるがまだ健康の範疇にいらっしゃる、と考えるべきだと思うのです。
それは、ほとんどの健康上の問題が体の左右差から生じるからである!!
という事だと思うのです。
さて、ここまでは図らずも大前提として大事な話でしたので先生のご意見の反論になってしまいましたが、このご本は健康、養生に関する先生のお考えが広く紹介されていて、とても楽しい本です。
礒谷式力学療法で行う体操なども現在困っている症状がある方はそれこそ必死で取り組む方もいらっしゃいますが、健康を保つための養生法として未病を防ぐために続けていらっしゃる方も多くいます。
この養生法に関しては皆様も一つや二つやられている方もいらっしゃると思いますが、なかなか長く続けるのは難しいもので、様々な理由でいつの間にか中断していることが多いのではないでしょうか?
ここで先生の養生に関するお考えで素晴らしいなと思う個所を引用させていただきます。
養生というのは、きょう一日をなんとか生きる工夫です。
養生は貯金ではない。
きのうやったから、きょうはいいだろう、というものではありません。
人間は、きょう元気でも、明日は本当に分からないものなのです。
ひとはいつ思いがけない事に見舞われるかもしれない。
私自身、こうして万年筆を走らせている間にも、いつ脳卒中や、狭心症の発作がおこらないともかぎらない。
ですから、義務としての養生など、最初からする気はありません。
さまざまな健康法にも、うっとうしい気持ちがあります。
要は面白いからやる、楽しみでやる、趣味としてやる、そういう感じです。
道楽といってもいいでしょう。
五木寛之著『きょう一日。』(徳間書店刊)
健康な人が、その状態をキープするためにはこのような考え方は素晴らしいと思います。
しかし、こうした考え方が出来るのには、そのベースに自分の体、健康に対する深い興味と愛情があるからだという事が本から伝わってきます。
例えば、気象性の頭痛が起こる前に自分の体に起こる変調を観察したところ、唾液がべとつく、首の後ろが熱い、上瞼が下がるなどの変化に気が付き、そうして変化が有れば、アルコールは飲まない、風呂には入らない、過食はしない、仕事は控える、激しい運動はしないなどの対策を講じて事なきを得ているそうです。
この様に、自分の体に対するセンシティビティーが高いという事が本当に大事だと私も常々思っていますし、患者様にもお伝えしているところです。
以前、サッカー仲間のHさんと久しぶりに会い話をしていると・・・
「紐むすびは肩が痛い時(彼は50肩で通所くれていました)は熱心にやってたんだけど、最近は結ばないこともあるんだけど、ずいぶん紐で結んでたから、結んでなくても結んでいるように脚をぐっと合わせて結ばれているような感じで寝ていると、スーッと筋肉が弛んでいくのが分かるんだよね」と話してくれました。
以前来てくれた時も、両脚をピタッと付けていると肩の調子が良いと、鴨下療法所に来る前から分かっていたと、言っていましたが、筋肉が弛むのが分かるんですね。
私は、残念ながら紐で脚を結んでいれば翌朝筋肉が弛んでいるのは分かりますが、脚を合わせただけでは筋肉が弛むという感覚は起こりません。
この友人のサッカーは野生動物的な直感型なのですが、やはり身体に対する感覚も現代人がなくしてしまった何かを持っているのでしょうか(笑)
しかし、この彼以外にもこうした身体からの声を聞かれる方のお話を聞くことが有ります。
例えば体が求めるものを食べて健康管理をされている方。
また、当所の矯正に熱心に取り組まれている方で「右足に体重をかけるように言われてきたけど、最近は右脚に体重をかけると気持ちが良いから体重を自然にかけてしまう」と言われる方もいらっしゃいます。
基本的に、皆一人一人こうした身体からのメッセージが本来はあるはずなのです。
そうした感性はこだわり、わだかまり,硬さの無い心と体に宿るものなのかなと感じています。
きっと、五木先生もしなやかなお体をされていらっしゃるのではないでしょうか?
ぜひ、五木先生を見習って、ご自分の不調が起こった時に、その前にどういう状態であったか?どういうしたか?観察してみませんか?
腰痛、膝痛、股関節痛などの多くの痛みは、その痛みが出る前に行った動作が良くなかったというケースがとても多いことに気が付くかもしれません。

そして、その修正法として当所でお勧めしている体操などを楽しみながら習慣化できれば最高です。
続けていただければ、自分の体が喜ぶので楽しく続けられるのではないかなと思うのですが・・・。
忙しい方でも、食事の後には歯を磨きますよね。
同じように習慣化さえしてしまえば、長く続けられるのではないかと思いますから、初めは歯を磨きながらなど、ながら体操でもとにかく習慣化しましょう。
体の左右差を根本から解消できる礒谷式力学療法×CS60の整体院 杉並区・西荻窪 鴨下療法所 杉並区松庵3‐35‐21