ヨガと姿勢矯正の比較・・大事な3つのポーズ①

2022年02月12日

 ハタ・ヨガは長い歴史がある体を整える素晴らしい技術です。

 しかし、2000~3000年前のインド人の生活を想像すると相当筋肉が強かったことが簡単に想像できるので、私たちがその時代のインド人と同様でいいのかな?というのが私の常に感じている疑問ですが、今日はそのことはさておき以前にも紹介したことがあるヨガの先生が長い年月ヨガに取り組まれて、たどり着いた必須でやるべき3つのポーズのお話し。

 それは、『猫は魚がすき』と表現できるそうです・・

 つまり、猫のポーズ、魚のポーズ、すき(鋤)のポーズの3つだそうです。

 このヨガの3つのポーズの狙いと、私が施術の中心にしている礒谷式力学療法で行う体操などを比較検討してみたいと思います。

 では1ポーズづつ説明していきます。

 まず猫のポーズです。

猫のポーズ ヨガ ストレッチ 礒谷式力学療法 西荻窪整体

 このポーズの狙いは背骨、特に腰椎の柔軟性の回復ストレッチだと思います。

 そして猫のポーズではイラストのように背中を反ったら次には丸めてというポーズをセットにして行いますが、これは硬いものを柔らかくするときに効果的な方法で、硬い枝を折るときに上に下に曲げて折る行為と同じですよね。

 礒谷式力学療法においても同様に、腰枕矯正で腰を反るストレッチを行います。
 

 この矯正は、腰椎を反らせる形になっていますが、大事なのは脚を紐で結んで行うというところで、この紐で結ぶことにより、腰が丸まっていた原因である股関節が矯正されるのです。

 そして、礒谷療法では腰を丸めて伸ばすために「膝抱え運動」を行います。

 腰枕で反った腰をこの運動では丸めることにより腰を伸ばしていきます。

 背骨は体の大黒柱!
 正しい生理弯曲で柔軟であり、左右にずれたり捻じれていないことが健康な生活においてとても重要なのです。

 どんな優れた技法でもきちんと続けることが大事です。
 また、その技法を行うにあたり自分の体の癖を知り、どこをどのように治すかの視点も持つと効果のある体操やヨガができると思います。

 続けて、そのポーズを行う時間、ヨガではポーズのキープと表現する時間のお話をしたいと思います。

 そもそも、ヨガのポーズはどれぐらいの時間をかけて行うべきなのでしょうか?

 ネットを見ても様々な意見が見られます。

 20~30秒、3分、10分、長ければ長いほど・・・

 その理由も色々で・・
 「ヨガを行える時間が30分とか制約があるから、その中でバランスよく体を整えるためには各ポーズを30秒程度にするべきだ」

 「心を安定するのが目的なのだから」
 「体の歪みを取り除くためには、体の痛みが出てきても長くポーズを行うのが良い」等々。

 それぞれの意見はもっともに思えますから、目的に応じて行えばいいのでしょう。

 しかし、治療目的である礒谷式力学療法においては、「体を整える」という目的のために行う静的力学矯正、つまりヨガで言うポーズのキープと同様に同じ姿勢を続けることには目的があります。

 例えば座布団矯正においてはただ正座をして後ろの座布団に横になるわけではありません。
礒谷式力学療法 座布団矯正 靭帯のストレッチ

 上の写真の座布団矯正時に私の場合ですと左足が長いので正座においては左の膝を少し後ろに引き、かかとをお尻の外に出します。

 この操作により、理論は省略しますが、左股関節を内転、内旋することができ、そこから筋肉の連動を使い、左骨盤を下げて骨盤を水平にし、右側弯の背骨をまっすぐにしつつ整理弯曲の回復を図り、前肩を後ろに引きながら右肩をより後ろに引けるようなストレッチが行えるのです。

 ヨガにおいてはどうでしょうか?

 猫のポーズを行うときに、床につく膝のどちらかを引いたりするでしょうか?
 床につく手をどちらか後ろに引いたりするでしょうか?

 多分、そういうことは行っていないと思います。
 
 それは、ヨガにおいては武道などと同様に正しい形のひな型にはめ込むことにより、正しい形を作るためだと私は思います。
 こうした方法も先人の知恵のたまもので素晴らしいと思うのですが、この場合何より指導者の技量が問題になることです。

 例えば、ポーズを行ったときに出る痛みが、正しく体を整えるのに必要な痛みならば「少し負荷を減らして続けましょう」という指導になるはずですが、もし間違ったことを行って出ている痛みならば、それを見極めてポーズの修正を指導する必要がありますし、うっかり「その痛みは必要だから続けなさい」などという間違った指導をすれば、続けた方は健康を害することになってしまうでしょう。

 要は、何を目的にそれを行っているのか?という本質的な問題になるのだと思います。

 当所で行っている礒谷式力学療法の静的力学においては1回(1ポーズ)、私は患者様の状態を見ながら15分行っています。

 この15分という時間は靭帯へのストレッチに必要だからと考えているからです。

 靭帯のストレッチ 礒谷式力学療法 杉並 西荻窪整体院 

 例えば、上のイラストは足首の物ですが、外過重の癖を治そうと足首の筋肉を緩めても癖の付いたこれらの靭帯が歪みを元に戻すように働いてしまうのです。

 そもそも体のゆがみは、生活習慣や事故などで筋肉に偏りが生じ、その偏りが日々の生活の中で繰り返し繰り返し行われることにより、筋肉にや強弱や硬縮が起こり、その偏った緊張が骨を引っ張ってしまうことにより起こります。

 そうすると当然、骨同士がずれないようについている靭帯も伸ばされたり縮んだりということが起こるのです。

 表面的な筋肉だけの矯正や最近トレンドの筋膜調整だけではなく、さらに生活指導による筋肉、筋膜、靭帯すべてを整えなければ歪んだ体はすぐにまた元の状態に戻ってしまいます。

 私は以前テレビの番組で、インドのヨガアシュラム(ヨガ道場)において、先生に指導された生徒さんが一人一人違うポーズをジーっと何十分も行っているのを見たことがあります。
 
 これはその狙いが「体のゆがみを取り除くために靭帯までストレッチしているからだ」と思いました。

 要は、そのアーサナや体操で何を求めるか?がキープの時間を決めるのだと思います。

 手軽にリラックスをするためや、肩こりを軽くするため、気持ち良くなるためであれば忙しい時間の中で数分でもキープの時間は良いでしょうし、矯正が目的であればやはり10~15分ぐらいを目安にしてはどうでしょうか?

 キープの時間は目的に応じて考えると良いのでは、というご提案です。

ヨガにも通じる姿勢矯正×CS60の整体院
杉並区・西荻窪   鴨下療法所
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