茶道にみる、所作の意味。2(正座偏)

2023年03月06日

 前回からの続きです。

 なぜ、茶道のある流派では右足を上に重ねて正座をしなさいと指導するのか?

 それは、左脚が長い人が多かったからではないかと、前回で話を進めてきましたが、その理由とは?

 『右利きの人が多く、そして昔は右利きで行う力仕事が多かったから』が答えだと思うのです。

 例えば、『中腰姿勢で鎌で草を刈る』動作では、鎌を右手に持ち右重心で草を刈っていきます。

草引き 草刈り 腰痛 整体 西荻窪

 『のこぎりを引く』動作では、左脚を前に出して左脚から右脚への重心移動になりやはり左股関節が開き、左脚が長くなります。
のこぎりを引く 杉並 西荻窪 整体 CS60

 このように、右利きによる力仕事、動作の多くが右に重心がかかるので、力仕事が多かった昭和50年代頃までは左脚が長い人が多かったと推測しています。
 礒谷式力学療法創始者の礒谷公良先生の1982年(昭和57年)に刊行された礒谷式力学療法と言う本の、左右脚長差の統計では、何と左脚が長い人が70%を超えています。

 しかし近年、都市部では特に、どんどん力仕事が無くなってきている関係で私はこの脚長差に関してはおそらく左右差が平均化していると私は自分の臨床経験からも感じます。

 したがって、正座の時の足の重ね方等、体の左右差に関しての決まり事は、動作を行う人の体に合わせてバランスがよくなるように決めた方が良いのではないでしょうか?(もちろん、動作に意味がある場合は別ですが)

 伝統も大切ですが、それ以上に健康、命は最優先事項だと思うからです。

  お一人お一人の座り方までアドバイスを行う礒谷式力学療法✖CS60の整体院  杉並区・西荻窪 鴨下療法所
 
 

カテゴリー: