補高靴の勘違い…脚の長短差を無くす側弯症の根本療法。

2020年04月29日

 西荻窪駅から徒歩3分の股関節・骨盤矯正の整体・鴨下療法所です。【補高靴】
補高靴 脚長差

 西式健康法の創始者、西勝造先生の著作全集8巻 姿勢と体貌 柏樹社刊 に補高靴の事が書かれていました。
少々長いですが引用します

「(脊柱)の弯曲は、両脚の長さが相ひひとしくなるまで、一時的に、短い脚の方の靴を高くすれば、これをまったく根絶しうるであろう。 しかし、こうした状態を、いつまでも放置すると、脊椎は、ついには弯曲の凹面側において幾分楔上となり、かつ狭くなるであろう。そうなってから、短い脚の、靴底を厚くし、脚の長さを等しくしても、弯曲はもはや垂直とはならず、脊椎の、他の部分に代償性弯曲を生じ、その結果として、構造的脊柱側弯となるに違いない。」

 さすがの西先生でも、股関節の転位のメカニズムまでは認識されなかったのではありますが、しかし補高靴はあくまでも一過的な処置だとしているところは見抜いていらっしゃいます。

 

この後年、西式の大家である甲田先生が、この股関節と脚長差の件を礒谷先生に教えを受け、礒谷先生が非常によく研究されているとご自身の本で紹介されていらっしゃっいましたので、私は西式から礒谷療法を知ったという患者様とも多くお会いしました。

礒谷先生は整骨院の治療家で跛行、マヒ歩行の方のレントゲン撮影を使い股関節角度と脚の長短差の原理を解明されましたので、この分野に関しては礒谷先生が進まれていらっしゃると思いますが、西先生はグローミュー等の研究をベースに偉大な功績を残されていらっしゃいます。 

 私は礒谷公良先生と西勝造先生のお二人の天才がもし共同研究していたらすごい事になったのではないかと思います。 

 また多分私の推測では、先に書きました甲田先生からのご縁から、アメリカのロスアンゼルスやハワイでの公演はアメリカ西会の招聘だったと聞き及んでいます。

 話を戻しますが、この補高靴で脚の長短差を無くそうとする方法は現在も世界的に行われているようです。

 しかし、以前にも書いていますが、短い脚を靴で高くすると股関節が内に捻じれ、結果として短い脚がさらに短くなってしまいます。

 ためしに左右で高低差が有る場所を歩いてみてください。

 高い方に乗った足先が内を向き、低い方に乗っている足先は外に開きます。
 
 これは、バランスを取るための体の自然な動き、反応です。

 私は動物園の猿山のサルでも確認しましたが、サルも同様な体の使い方をしていますから、多くの動物でもこれが自然のメカニズムなのだと思います。

 そして、足先が内に向くということは股関節が内に捻じれるということになり、このことにより短い脚がさらに短くなってしまう事になり、反対に長い脚がさらに長くなることが起こってしまうのが股関節のメカニズムなのです。

 そしてさらに脚は骨盤につながっていますから、骨盤が歪み、骨盤の高低差(=脚の長短差)から、脊柱が重力の影響下で身体が倒れないようにバランスを取るために弯曲してしまうのが脊柱側弯症です。

 ですから、補高靴を使うなら長い脚に入れて股関節のねじれを矯正するべきなのですが、これは歩きずらくなってしまうので、あまり現実的とは言えません。

 ではどうするのか?

 股関節の角度を矯正により左右の脚長差が無い状態にすることが一番の王道です。

 そしてその状態を維持する為に、日常生活に於いても左右差が生じないルールで生活し、筋トレで左右差の無い股関節角度を安定させるのです。

 これが側弯症の根本的な解決方法です。

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