昔の日本人は何がすごかったのか?温故知新。

2023年02月06日

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 私の太極拳の師匠がなぜ太極拳で身法を身につけられたかを語られたことがありました。

 「自分は武道に興味を持ち、日本古来のある流派に入門し努力したが、その技の意味などが理解もできないし出来るようにもならなった。しかし中国で達人の先生に教えていただき、初めて身につけることが出来た」と。

 そして、先生曰く「昔の日本人は体がある程度まで日常生活や他の芸事で出来ていたので、武道の練習もそこからのスタートだったのではなかろうか」と言われていました。
 
 つまり武道の練習において、仮に1からスタートするところ、昔の日本人はすでに3あたりまでは生活の中ですでに出来てしまっていたので、スタートが4からで良かったが、現代の日本人はその3までが抜けているので4から始めてしまうと、その先が全く分からなくなってしまう、と言う感じではないでしょうか。

 それが中国の武術である太極拳は、中国の広大な国土と多民族が住む土地柄のためか、技術の伝承が1からきちんと順番に行われていたので(それもごく一部でだけでしょうが)、その練習の本質をきちんと理解している先生に出会え、本人の努力があれば武術の奥義である技を身につけることが出来るのだと思います。

 この話を聞いた時は、日本人はすごいな~とただ感心していたのですが、大事なのは『なぜそんなに昔の日本人はすごかったのか』を読み解くことだと思い至りました。

 まず第一に考えられるのは、良く体を使って生活をしていたので筋肉が強い。

 これは間違いないでしょうが、これだけならその当時の世界中の人間に共通だと思います。

 そこで、ここが日本が世界と違うというところを探しました。

 それは「自然は美しい、自然が正しい」とする価値観とそこから派生する所作ではないかと思うのです。
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 その代表格が「正座」です。

 先日もある患者様に「日本人は正座をしているから膝痛の人が多いんでしょ?」と聞かれましたが、多くの人が勘違いをしています。

 それは正座が悪いのではなく、正しく正座が出来ていないから膝がダメージを受けるのです。

 実際に、武道でも芸事でもきちんと正しい正座の指導がどれぐらい行われているのでしょうか、なぜ正しい正座がこれほど理解されていないのかが不思議な位です。

 磯谷公良先生は、「体を整えるための正座法」に股関節の研究からたどり着きましたが、そもそも先生のご尊父は同志社大学剣道部の師範であったために、幼少のころから「正しい正座」に対する理解がおありになったのではないかと私は推測しています。

 少し横道にずれましたが、昔の日本人は『物事の本質を見抜き、それを生活のレベルで実践していた』という事実に、温故知新の必要性を強く感じますね。

 動作の持つ意味や効果を考え、正しく体を使う習慣を作りましょう。

 正しい体の使い方や修正の仕方も学べる礒谷式力学療法×CS60の整体院 杉並区・西荻窪  鴨下療法所

 

 

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