どうすれば早く走れるか?・・東大での共同研究

2025年03月27日

 西荻窪駅から徒歩3分の股関節・骨盤矯正の整体・鴨下療法所です。【ランニング】

 なぜアフリカ系の選手は足が速いのでしょうか?

 私は、こう見えても若い頃は短距離はなかなか早かったんです。

 高校では50メートルの記録でクラス代表になり国立競技場!で総合運動会(学校が日大系だったのでアール日大運動会が国立で開催されたのです)で100メートル走に出場しましたし、近所の町内運動会ではリレーのアンカーや草サッカーでは『火の玉ボーイ』と呼ばれていました(ニックネームはうそ)。

 しかし、陸上競技に関しては全くの素人ですから、私の論は専門家の方からすると全く的外れ、と言われるかもしれませんが、私は股関節の専門家としての考えを披露したいと思います。

 まず、今回東大での共同研究をさせていただくきっかけとなったのはランニング好きな友人のケガから始まりました。

 彼は大学までラグビーをしたスポーツマンで、社会人になってからトレールランニング、中・長距離とランニングを楽しんでいました。

 そんな彼は深く研究するタイプなので、走り方を研究して接地をつま先部分で行うフォアフットに切り替えて記録会に出たところ、ターンのところでハムストリングスの付け根部分を痛めてしまったのです。

 負荷がかかっていたところに、さらにねじりが加わったことによる筋肉の損傷ではないのか?と私は考えました。

 おりしも、日本のトップランナーの方も同時期に同じ場所と思われるところを故障をされていたので、もしかしてケガに同じような原因が有るのではないかと疑いの目を向けたのです。

 そこで、このケガがなぜ起こったかの検証を始めるために、まずアフリカ系のトップランナーの走りを繰り返しYouTubeで見ました。

 動画自体はここに紹介できませんが、ぜひYouTubeでご覧ください。

 
 この動画で、日本の方とアフリカ系の方を比べると・・・

 1,日本人の方は、腰椎の前弯があまりないために上半身が起きてしまっているので、地面を蹴っている感じがします。

 2,アフリカの方は、腰椎の前弯が大きいために上半身が自然に前傾して重心が前にあるために、あまり地面を蹴っている感じがしない、さらに腰椎の前弯と体の柔軟性(これも骨盤の安定により獲得できます)で上半身が腕の振りと合わせて動きバランス保持に役立っている(これによりエネルギーロスが防げていると思います)

 アフリカの方の胸は目に出ているように見えますよね。同じように日本人の方の上半身を前傾させても、そのような胸の感じにはならないと思いますが、それが脊柱の生理曲線による体幹のしなやかさなのだと思います。

 日本のトップランナーと比較してくれているので違いが分かりやすいですよね。

 まず、アフリカ系の人がなぜつま先部分で接地できるかと言えば、上の動画でも明らかなように骨盤が前傾するほど重心は前方へ移動しますから、すぐになるほどと分かりました。

 しかし、このつま先接地を骨盤が後傾している人が行えば、どうでしょうか?

 すごくO脚の高齢者の方の歩きをイメージしていただくと分かりやすいのですが、O脚は骨盤が後傾の状態を作りますから、重心は後方、踵方向に寄るのです。

 そして、さらに骨盤後傾は骨盤にロックがかかったような状態ですから、骨盤自体が脚と一体化して動くということがなくなっていますから、つま先接地のために無理やり脚を前に伸ばすとハムストリングスが伸ばされる状態になってしまう、これが私が推論した彼のケガの原因です。

 今回たくさんのアフリカ系の方の走り方を見て私はつくづく実感として、彼らはアフリカの大地で長距離移動するのに適した体になっているんだな~ということです。

 キリンの首が長いのは食べ物が高いところにあったから、というのは生物の進化の一つの理論ですが、アフリカの人々も広大な大地で長距離移動が出来るように進化しているのだろうと思えますよね。
キリン ランニング 整体 西荻窪
 ↑キリンの首は比率で考えると雌の方が長いのも、メスは赤ちゃんのためにいっぱいはっぱを食べる必要があるからではないかと考えられているようです。

 私は、『正しい歩行』とは疲れずに長く歩けること、と定義していますがそれが本質ではないでしょうか?

 だとすると、同様に『正しい走り』とは、早く長距離走れることと言えると思います。

 すると、その定義から導かれるのは、長く歩いても、走っても疲れない、という体の状態は動物としての最適解であろうと考えることが出来、それが出来る体の状態こそ正しい骨格の状態であろうと考えられないでしょうか?

 私の行う礒谷式力学療法は、体のバランスを回復させることにより筋肉の余計な緊張を取り除き、神経、血管の圧迫を取り除くことにより体の自然治癒力を最大限引き出そうとするものです。

 これを言葉を変えると、拮抗関係にある筋肉のアンバランスのバランスを回復させる、と言えます。

 つまり、構造的に正しいと思われる状態こそが、運動を行う筋肉が偏ることなく万遍なく使える、ということになるからスポーツにおいても効果を発揮できると考えて東京大学との共同研究に参加させていただいたのです。

 次回は、その東京大学における研究が第37回ランニング学会で発表されたので結果を報告いたします。

     運動、生活、健康もすべては正しい体の状態からと考える礒谷式力学療法×cS60の整体院
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姿勢矯正 西荻窪 股関節 整体

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