補高靴や中敷きによる脚長差解消が良くない理由

posted in: 歩行, 股関節, | 0
写真A
写真B


 写真Bのように高いところを踏むと足先は内に向き、低い方の足先は外に向くのが自然な身体のメカニズムなのです。
 そして礒谷公良先生の発見によれば股関節が内に向くと脚は短くなりますから、短い脚に中敷きを入れると、更に脚は短くなってしまうのです。
 したがって、単純に2cm短いから2cm足せばいいという考え方は、股関節のメカニズムを理解していないと言わざるを得ません。

 私の臨床例ですが、「私は変形性股関節症であるにも関わらず、幸いにもこれまで痛みを感じずに過ごせてきたけれど、ここにきて股関節が痛くなり始めてしまった」と初回診療時に訴えられた患者さんがいました。
 「変形性股関節症で痛みを感じないというのは本当にラッキーですね。痛い方は脳天に突き抜けるような痛みだとお聞きしますから」と答えると、「私は運良く自分に合った療法を見つけて、そのおかげで痛みが出なかったのかも知れません。ただここ2年ぐらい脚の長短差が大きくなり跛行(びっこ)が大きくなってきたので、病院で受診したら写真Aのように脚の短い方に踵の高い靴を勧められてそれを履いている」と言われるので、「それです!それを今日からやめましょう」と即答しました。結果的にわずか矯正3回目には股関節の痛みが取れました。

 以前の日記でも「足の左右差があるから長い方の脚を切ろう」と言った医師の話を書きましたが、礒谷氏はなぜ脚に長短差生じるのかを究明するために、レントゲンを撮る時に脚に鉛の印をつけて骨の長さには差が無いことを発見しました。
 はじめは2cmの脚長差が短い方の靴に中敷きなどを入れることにより1年後には3cm、2年後には4cm、3年後には5cmとその差はだんだん大きくなり、最終的には手術を勧められるという話をよく聞きます。

 靴の中敷きや補高靴による脚長差の解消法をやっているという方は、是非一度ご自分の身体で確かめてください。写真Bのように道路などで段差を見つけて左右の脚に高低差を付けて歩いた時には、低い脚のほうの足先が外を向き、高い方の足先が内に向くことを確認していただけます。つまり、短い脚側を高くしてしまうと脚はさらに短くなるのです。

 どちらを高くした方が楽になるか?痛みがある方はどちらにした方が痛みが減るか?これはご自分でも感じていただけると思います。

     脚の長さに差が出来る理論が有る礒谷療法だから治せる跛行(ビッコ)矯正   杉並・西荻窪   鴨下療法所