前回の所作の話の続きです。

前回に、日本人の美意識は自然な物を美しいとすると書きました。

繰り返しになりますが、自然な状態=重力の中で暮らすうえで、無理が無い=力学的に正しい状態=健康な生活、という図式は日常生活の活動全てだけではなく、スポーツや武道でのパフォーマンスを上げることの基本にもなります。
つまり、ここでのキーワードは重心移動なのです。
そして、この重心移動を行う時に大事なのが『緩んでいる』、『脱力出来ている』、『柔らかい』などの言葉に代表される重力の働きを邪魔してしまう『力みの排除』となるのです。

しかし、この『力まない』と言う状態で何かを行うのが大変難しいから、スポーツなどでも反復練習をして意識を介在させずに身体が自然に動く様に練習をしますし、最近人気の五郎丸選手の様に、ルーチンと言われる儀式で自分のメンタルをコントロールして余分な力みを消そうという努力もするわけです。
かくいう私も恥ずかしながら太極拳においてなかなか力が抜けず、苦労をしております。

で、今日のご提案はこの力みのない自然な所作が出来ているかご自分で確認してみませんか?と言う事なのです。

試していただきたい所作は、『床に座る時・立つ時の姿勢』です。

膝や股関節に痛みが有る方は無理なく手前に椅子などを置き手を安全に添えるなどして床に膝をつけて、正座の姿勢になってみてください。

そして、正座から立ち上がってみてください。

いかがでしょうか?

今の動作の時に上半身が前にかがむことなく、耳たぶ、肩先、股関節までが一直線で動作ができましたでしょか?

この動作で一番ポイントになるのは、上半身の重さが常にきちんと股関節に掛かっているかどうかと言う事です。

膝や股関節に痛みが有ると、関節に負担をかけたくないので、なるべく背骨を丸めて手を先に付こうとすると思います。
また、脚力の低下、関節の硬さ、猫背でも同様な動作になりやすいのです。
そしてこの動作により、上半身の重さは股関節ではなく膝に掛かってしまい、関節痛の原因を自分でさらに深刻なものにしてしまっているんですよ。

この動作をきちんと練習すると、転倒時の練習にもなります。
つまりこれは重力に逆らわずに、真下、鉛直に落下すると言う事になるので、転倒の時に一番最短距離で転べる事になるので、ダメージが最小で済むのです。
ですから、ご高齢の方は普段から、こうした動作に慣れて、いざ転んだ時にうまく転べれば、それだけ怪我のリスクを減らすことが出来ます。

きれいな所作はエレガントに見えるようにふるまうとか、礼に始まり…という様な精神的な問題の前に、この様なその動作の必然が有り、それが結果的に美しく見えるし、礼にかなっていると言う様になるのだと思います。

ようは自然はやはり自然は美しく、秩序が有り、源なのです。

当院の理論と矯正では、この様な日常の動作も練習していただきます。
それが病気や痛みなど身体の問題解決にも必要だからです。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中